良性の乳腺のしこりで、
よく遭遇いたしますものに、乳腺症があります。
乳腺症は、女性ホルモンのバランスが不安定(乳腺のなかで)なことが原因で、しこりのようになります、といわれますが、なかなか診察だけではその判断はむずかしいものです。
しこりをマンモグラフィーや乳腺超音波検査をして、やはりしこりがあり、針生検などをして、「乳腺症でした」という結果が報告されることは珍しいことではありません。
画像検査だけではわかりにくいのが乳腺症といえるでしょう。
乳がんは悪性ですし、乳腺症は良性ですし、良性・悪性の性質がちがいますので、乳腺症とはっきり診断がつきましたら基本的には過剰なご心配は不要です。乳腺症が急に乳癌になったりすることは可能性としては低いものと感じています(ないとはいえませんが...)。
しこりが増大している、しこりの部分に痛みが強くなってきている、などの症状にご注意してもらって、しっかり経過をみていくのがよろしいかと思います。おおきさ、いたみなど症状が強くなってきているときは、ぜひ診察をうけましょう。
おおの乳腺・甲状腺クリニック