発表も無事におわり、帰国の途につきます。
今回の発表では、いままで以上に多くのかたとお話しできました。
ご興味をいただきましてうれしい気持ちになったことを思い出します。
簡単で害のない方法なので、ぜひ多くのかたに実践してもらいたいと思っています。
血流との関連では、もうひとつポイントがありまして、末梢組織においての抗がん剤のクリアランスに着目しました。
アジアでの発表とこの次の年のASCOでの発表をしました。
末梢組織での抗癌剤のクリアランスがわるいので、しびれがでるのではないかと思いました。そこで末梢組織での物質の運搬をしらべてみると、なんと血流計測したドップラー血流計の計算のひとつに、毛細血管レベルでの物質運搬を間接的に計測できることに結びつきました。
そこで、その指標(SIといいます。Stability Index)を算出すると、ぴったり血流と関連していました。
血流がよければ、末梢組織の物質運搬も良好であるし、血流が悪いと物質運搬がよくない、という、あたりまえのお話しですが、それを定量できることが大事でした。
圧迫をすると血流がよくなって、末梢組織での物質運搬が促進される、そのおかげで末梢に抗癌剤がとどまらずにしびれという症状が抑えられる、というストーリーの完成に近づいたわけです。
さて、そうなりますと、ほんとうに末梢組織に抗癌剤がとどまっていることが末梢神経障害の原因なのでしょうか?こんどはそれを確かめないといけませんね。
どこに末梢神経障害の原因があるのでしょうか?
なぞはまだまだ続きます。