ストッキングを着用して血流がよくなる程度が高ければ高いほど、しびれがでにくい、という結果であったわけですが、血流が減った状態からもとに戻してあげることがだいじなのではないかと考えたわけです。その理由として、血流が減少しているというより、血流が計測しにくくなっている状況、つまり浮腫が関係しているのでは?と考えるわけです。
ひとつ前置きですが、まだ立証されていません。結果から考察しているところです。
さて、血流、浮腫、神経障害の流れを考えてみますと、血流にのって抗癌剤が流れてくると、毛細血管から組織へと物質の交換をへて、ふたたび毛細血管から静脈に戻ります。抗癌剤が浮腫のある末梢組織に流れてくると物質交換が悪くなるのではないでしょうか?抗癌剤が末梢組織に滞留することでさらに神経症状が増悪するのではないのかなあ、と考えるわけです。
そこでストッキングの登場です。もともと浮腫に対するアプローチとしては定評のある、圧迫療法、ストッキングとスリーブです。圧迫して末梢組織に滞留する組織液をどんどん毛細血管を介して静脈に返していきます。とくに血中濃度の高い時間帯に圧迫をすることで組織・神経への毒性を発揮することなく、静脈に返していきます。
つまり、血流をへらして毒性をへらすのではなく、きてもいいけどすぐいなくなってもらう、というスタンスですね。
最後に、もう一度、これは考察であり、完全には立証されていません、まだ。
会場です。